平松の想い

僕は何かに渇望していた。
これまで持ち前の機転の良さを活かして様々な業種で功績を残し、その後、独立して清掃業として開業し順調に業績を延ばしていた。
いつからだろうか…自分の中に違和感を感じる事が出てきていたのだが、気づかぬ振りをして日々の仕事に励んでいた。
それが仕事だと思っていたし、当たり前の事だと思っていた。

そんなある日、
知人に紹介され
立ち寄った
一軒の店があった。

滋賀県にある「虹鱒料理 おたべ」だった。
ここで頂いた鱒料理はこれまでの鱒とは比べものにならないくらい美味しかった。
他県から来られる方もいるというのも納得できた。
もちろん僕も通うことになるのだけれど… もう一つ楽しみもあった。
それはいつも笑顔が絶えない女将との会話。
そんな女将といつものように会話を楽しんでいる時だった。
僕の話を聞いていた女将が「なんだかネガティヴな会話してるよ」と言ってきた。
僕はハッ‼とした。
なぜなら自分はポジティブに捉える事が出来ていると思っていたから

いつからネガティヴな思考になっていたのだろうか。
これまで通りやっているのに、どうしてこんなに卑屈に捉えているのだろうか。
自分の中の想いは何を求めているのだろうか これまで生きるため…いや、生活するために必死だった。
本当の自分はどう生きたいのだろうか。
この時の自分は自ら作り出した常識や体裁に囚われて疲れていた。

心は枯れ果てていたのだ

自分

女将の一言で自分と向き合う日々が続いた。
それと同時に店に通う日も多くなった。
何か掴めそうな自分がいたからだ。
気づけば、店の手伝いをする様になっていた。

この店と女将との出会いは今後の自分にとって、
自分らしく生きる気づきと

大きな変化を成し遂げるきっかけとなる

季節も変わり、僕は店に立つ事が楽しく、鱒料理を多くの人に広げたいと思う様になり
頭の中はお店のことが大半を占めていた。

それと並行し、実はもう一つ僕がワクワクしてしまう事が見つかった。
それは「米づくり」だ。
昨年、稲刈り体験に参加した時に、面白いほどワクワクした。
自然に触れ、もみに包まれたお米を手にした時に これを一から自分で作ってみたいと!

もちろん、田んぼは持っていないし、知識も全く無い素人です。
作りたいだけでは作れないことは重々わかっています。
だからこそ昔の僕なら「やってみたいなー」で終わっていた事でしょう。
でも今は違います。
なぜなら常に楽しみながら

ワクワクすることを選択して生きていくと
決めたから

そんな話をお店で話していると、なんと!
お客様が「それなら田んぼ貸してあげるよ」と言って頂き田んぼを借りる事になった。
こんなことになるなんて!
これには神様、お客様、ありがとう!と感謝と驚きでワクワク倍増!

さて、田んぼは見つかった。
次は知識だ! 僕は無農薬、無肥料の自然農法で作りたい。
ここから更なる幸運が!
近くで自然農法で米作りしている方から教えていただける事になり
今年から米づくりを0(ゼロ)から始められる事に!

こんなに順調に話が進むなんて!
数ヶ月前までカラッカラに枯れ果てていた自分が、
こんなに毎日が楽しく暮らせることになるとは…

あの時、気づいてよかった。

今年で60歳になる僕が決断した結果は
人生を大いに楽しみ、ワクワクする事を常に求めて老後を楽しむ事です。
そんな僕の新たな挑戦を応援していただけると嬉しいです。

※年齢は1番上ですが…お店では新人扱い(笑)。
ヒラの平松の今後をお楽しみに!

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